広島三連戦総括、流れを手放した采配と、これから

非常にモヤモヤした三連敗でした。

力の差というより、自滅感を強く覚えました。

先日の阪神戦ホーム三連敗と違う所は、采配に整合性がなかった事です。

打たれるべくして打たれ、打線の調子を落し、負けるべくして負けたわけです。

そのポイントを考えますと、監督の迷い。

その迷いの原因を考えますと、戦力が足りないになります。

昨年、広島の緒方監督が苦戦したのと同じ理由です。

そして、今年、緒方監督が安定的に采配をふるえる理由でもあります。

簡単に言いますと、戦力と言うコトバで表すより、形があるかないか。

形とは打順であったり、二遊間であったり、先発ローテであったり、救援陣の序列です。

今回の三連戦、迷いやすいシチュエーションになっていました。

横浜は先週の阪神戦、形を作ることを模索し(前向きに評価できる3連敗)、その形を作りかけましたが、その形が壊れた事で迷いが生じ、采配にキレがなくなってしまっています。

ラミレス監督は流れを非常に注視する監督です。

空気感を大事にします。

また、動くのも好きです。

マインドゲーム好きです。

広島福井をファームに送ったりと、その自信を壊しに来ます。

メンタルとは如何に前向きにさせるかです。

当然、その場の空気感、勢いを注視します。

相手の配球(捕手の性格も含め)を勉強し、打撃に活かしていた監督です。

随所に、その野球を感じる采配をふるっています。

そして、時に相手を追い込み、後ろ向きにさせるわけです。

関連記事

ラミレス監督の目指す野球について メンタルゲーム(マインドゲーム)

ラミレス監督の目指す野球について 番外編 従来の考え方について

そんな監督が、今、三連戦で勢いを殺した采配をした理由を検証してみます。

初戦

勢いを殺した采配:中継ぎ適正のないペトリックの起用

原因:先発不調による砂田の配置転換、ヤスアキの不調

ヤスアキの状態が極端に悪いと言うわけではないのですが、横浜は現在、横浜必勝の形を模索している最中です。

ヤスアキ、抑え固定を一時的に諦めています。

そこに、久保康、ペトリックの不調による先発再編が重なり(中継ぎで結果を出していた砂田先発に復帰)が、中継ぎの序列が混乱しています。

横浜では、これまで何度か、序列が混乱していますが、

 藤岡離脱時

 熊原先発調整時、須田離脱

先発不調による先発ローテの混乱により、その日の試合展開を読みつつ、相手との相性をみながら起用する事が苦手と感じています。

(投手コーチの責任も大きい。連携不足。)

ここで普段の監督なら、井納を引っ張った可能性が高いです。

これ引きずるですよね。

ペトリックの回マタギ、タナケン、須田の温存を監督は、6連戦の初戦だからと説明しています。

にも関わらず、一点差で井納を5回で降ろしたわけです。

あの代打(井納5回降板)は、賭けに出たわけですが、その賭けに相応しい采配(須田、タナケンの温存)をふるっていません。

・中継ぎが手薄

・6連戦の初戦

・中継ぎ適正に問題がありそうなペトリックの起用

・そのペトリックが序列上、上な状態。

これだけ悪条件が揃っていたのに、井納の降板させたわけです。

関連記事

8/30 広島戦における中継ぎ投手の起用の仕方について雑感

先発を引っ張る傾向の強い監督が、中継ぎの序列が混乱している、この時期に、普段とは違う野球をしてしまい、結果、失敗したわけです。

そして呼び込んだ大敗。

いつもと違う野球をしますと、引きずります。

tomorrow is another dayにならないわけです。

あの場面、戸柱が、飛雄馬が打っていれば、その後の試合展開が変わっていた可能性もありますが、6回から登板する投手はペトリックの可能性が高かったでしょうし(6連戦の初戦だからと本人が説明していた以上、そうなるでしょう)、非常にリスキーな采配を監督は採用しています。

らしくない采配でした。

そんな采配をした理由は、勢いへの過信。

慎重さを欠く蛮勇ですかね。

麻雀で言うなら、ツモの流れが良かったに、全体的な勢いを信じ、動いた結果(ポン、チーした感じ)、アンパイがなくなり逆転負けを食らった感じです。

井納の早期、降板をポジティブに評価できるとしたら、その後に須田、タナケンを投入した場合です(強気采配)。

ですが、途中で弱気になり、半ば降りるような手回し(温存)をしています。

麻雀で泣きますと手配が減ります。

アンパイ(手札)が減りますが、そのリスクを犯しておきながら6連戦を意識して温存しちゃったわけです。

リスクを犯した以上、最後まで、そのメンタルを維持し続ける必要がありますが、迷ったわけです。

迷い。

tomorrow is another dayに成り難いシチュエーションです。

2戦目、初戦を引きずった敗戦

流れを悪くしてしまったと感じた監督は打線をいじってきました。

さらに動いたわけです。

これが決定的に流れを悪くしています。

関連記事

流れを失ったかもしれない

将来はわかりませんが、今は2番適正のあやしい倉本を2番で起用した理由は、打率3割を超える打者を2番におくことで、筒香打たせたかったからとみています。

ロペス3番でロペスの状態を上げた次は、筒香を目覚めさせようとしたわけです。

(倉本を2番におくことで筒香の前にランナーを溜めようとした)

わけですが、動き過ぎました。

で、どうなったかと言いますと、倉本は打てず、そして現在、5,6番が好調なので横浜の場合、7番が重要なのですが、その7番がエリアンで、打てず敗戦。

エリアンについてですが、打てる感じがしません。

技術的な問題ですので、前向きになれる理由もなく、自信を消失しているようにも感じます。

メンタルに問題のある選手を打線にいれちゃいますと、空気が悪くなっちゃっいますが、流れも悪くなります。

横浜の流れが良くなったのはロペスに注目が集まりがちですが、実はエリアンの先発頻度を落して2番に石川を起用した事も大きかったです。

石川も、肘の状態が悪く不調なのですが、不調に対する耐性が強いです。(戦ってくれる)

技術、経験がありますので、悪いなりに仕事をしてくれるのは、皆さん、ご承知の事と思いますが、エリアンの場合、それが出来ないです(戦えない)。

まずは、エリアンを前向きにさせる必要があるのですが、2番に倉本を起用したい結果、7番でエリアンを起用してしまいました。

1,2戦で共通するのは、我慢すべき類の采配を、積極的に動き過ぎて壊してしまった事です。

良く皆さん、指摘しますように我慢する監督(梶谷やロペスの起用とか、そうですよね)なのですが、1戦目で失敗を引きずってしまったのかもしれません。

筒香の状態上りつつありましたので、その筒香を、より活性化させたかったのはわかりますが、全体のバランスを壊してしまいました。

一方、中継ぎの方は、ヤスアキを流動的に起用する気持ちの腹が決まったようで初戦と違い、温存策を放棄し3点差でタナケン起用をしています。

第三戦、初戦と違い普段通りの野球した結果、負けた試合

この日の焦点は加賀の起用になります。

関連記事

広島戦4点差、逆転負けの要因の一つ、加賀の起用について、その背景と、その雑感

砂田の特徴(フォーム上の問題が大きいです)を考えますと、長い回投げれないのは、記事で書いた通りです。

早めの継投を考えていたと思いますが、ここで投入したのが加賀(5回の裏 5対1から追いつかれたシーン)。

打たれるべくして打たれてしまいました。

本当は、こういう試合こそ、リスクを負って須田投入でしたが、普段に戻っています。

リスクを冒して欲しかったです。

おそらく三連戦で一番、勝算の大きかった試合展開だったのですが、編成上の問題もあって攻めきれませんでした。

(関連記事参照願います。1、2戦と違い、ラミレス監督ぽい采配でした)

阪神戦に向けて

リスクヘッジを間違えた采配をした事で流れを失いましたが、昨夜の戦いは普段通り(迷いはあまり感じませんでした)の采配であり、流れを決定的に渡すような采配とはなっていません。

流れを引き寄せるような采配(加賀でなく須田の登板)こそ昨夜はしませんでしたが、指揮官に迷いはなかったように感じます。

tomorrow is another dayとは思います。

戸柱の守備妨害をして、

「あんなことが起こるとは思っていなかった。正直、驚いた。あそこで流れが向こうにいったと思う」と守備妨害のシーンについて言及していましたが、

迷い云々関係ないですし、割合、ニュートラルな気持ちで指揮官は阪神戦に向かう事が出来ると思っています。

こうしてみると、指揮官のメンタルも重要なわけですが、弛まざる準備を通じたメンタル強化を重視している監督です。

自分自身のメンタルコントロールも、実績上、大丈夫かとは思います。

流れを失うような采配を何度かして来たのは事実ですが、戻す事にも長けていると思っています。

その結果もあって3位を維持し続けています。

チームの頑張りを、その踏ん張りを見守りたいです。

コメント遅れていますが申し訳ないです。

シーズンの分水嶺、一つ、一つの行動の重みと、その結果の影響が大きく、チーム状況のサインが赤くなったり、青くなったり目まぐるしい状況と思っています。

阪神戦、ホーム3連敗苦しかったですが、次の巨人戦で3連勝できる状況でもありました。

苦しい横浜をポジティブに語ってみる 課題の打撃陣について、そして、3番ロペス 悪くないのでは?

広島3連戦で3連敗の内容をみますと、評価し難い部分もありましたが、監督の気持ちを整理できた形にも、なったと思っています。

反攻を期待したいです。

後は、二軍選手との入れ替えですね。

その為に記事(二軍分析記事)を準備中だったのですが、落ち着かない展開になりつつあります。

横浜にも強み、弱みがありますが、ハラハラドキドキの展開です。

二軍記事の前に、阪神さんと、ヤクルトさんの強み、弱み分析をしたい展開でもありますが、今の状況ですと、ヤクルトさん有利な数字があり、気にしてはいます。

だから、ヤクルトさん、伸びてきているですよね。

(勿論、弱点も抱えていますが)