9/2 WAR短観とタフな中継ぎ運用に想う 厳しい星読みになってしまった

打撃のみの評価 平均より得点が増える
巨人 +50.6
広島 +19.3
阪神 -7.9
横浜 -20.0 
中日 -29.0
ヤクルト -34.2

 

打撃は

8/23 横浜チーム分析 打線編 - 所持雑感

に書いている通りです。

旧来指標でみると横浜の打撃成績は良いですが単打が多くたんぱくな打線となってしまいました。

味付けが弱くインパクトに欠ける打線。

その辺はセイバーで評価されている通りでリーグ4位の打撃評価になっています。

そこに走る能力が加わると・・・

 

総合攻撃能力 平均より得点が増える

巨人 +51.8
広島 +11.7
阪神 -4.4
中日 -27.7
ヤクルト -29.7

横浜 -33.9 リーグ最下位の打線評価となりました。

 

走攻守含めた総合指標であるWARにしますと

1位、巨人 15.1勝
2位、阪神 6.8勝
3位、広島 6.4勝
4位、中日 5.2勝
5位、ヤクルト 3.3勝
6位、横浜 2.7勝 

 

その打線と野手の数字を補う形で横浜の投手WARはリーグ最上位にランクされてました。

現在も今の所、同様な評価を受けています。

 

投手WAR 
1位、横浜 +12.9勝
2位、広島 +10.8
3位、阪神 +10.3
4位、巨人 +9.1
5位、中日 +9.0
6位、ヤクルト +7.4

 

受けてましたが今永、平良離脱に大貫コンディション不良(全体練習を一度欠場するなどコンディションが低下しています)などなどあり低下気味。

8/6 ラミレスが先発コンディションに気を使うわけと 反撃の準備が整ったと期待したい - 所持雑感

にてラミレスが先発コンディションに気を使うわけと優勝に向けた青写真を記述していましたがその前提が崩れてしまった横浜。

 

投打の総合WARは

総合チームWAR
1位、巨人 24.2勝
2位、阪神 17.1勝
3位、広島 17.2勝
4位、横浜 15.6勝
5位、中日 14.4勝
6位、ヤクルト 10.7勝

 

巨人との差はゲーム差で18ほどあり戦術云々では覆せない差が生じています。

追撃一番手というよりAクラスに入れるかどうかという戦力でしょうか?

これ毎年行われる横浜のチーム戦力評価の定番でもあります。

采配、運用が上手く行けばAクラス入り。

Aクラスに相応しいとは言えない戦力で毎年戦い続けています。

優勝には程遠おい戦力状況。

昨年ですら4位中日にWARで+2.0勝も劣ってしまっていたチーム戦力です。

 

実績上

ラミレスが覆した最大戦力差は2017年巨人(+38.7勝)と生じていた2.7勝(横浜 36.1勝)です。

ゲーム差で5ゲーム程度は最良パターンで覆した事あります。

が2017年阪神(42.4勝)との比較で5勝以上開くと箸にも棒にもかからない差となり覆った例ありません。

うろ覚えですが3勝以上の差は覆した実績ないかもです。

だからWARと勝敗の相関高いのですが・・・

 

WARは個人戦力の観測が目的とはいえ相関強くなるように設計されています。

勝利貢献度の分配ですから、その分配が多い個人が属するチームの勝敗が良くなるのは必然でもあり野球関連の数字で傑出して相関強い数字となっています。

参考論文

http://file:///C:/Users/katsu/Downloads/KJ00009336183.pdf

 

相関係数で0.92。

 

参考記事

statistics.web.fc2.com


参考記事みてわかります通り、この数字は相当強い相関です。

勝率とWARで散布図で書くとホボ一直線になるような数字です。

 

ラミレス横浜が如何にヘンテコ采配しても限界あります。

その揺らぎの限界を記録し続けてはいますが

流石に今の数字は厳しく戦略の劣勢(編成レベルの問題)を戦術レベル(監督采配)で覆す難しさを痛感する状況です

 

それでも仕掛けてきている。

 

ビハインドで惜しげもなく勝ちパの投手を動員し先発要員だったピーブルズ(中4、先日余力ある状態で下げた理由?プラン通りの運用)すら動員した今日の試合。

 

明日はパットン先発です。

 

先発が数人欠けている状態で13連戦にも関わらずブルペンデー。

その意図を考えると横浜の置かれている環境の厳しさを覚え辛い夜となっています。

 

2018年の記事ですが

7月にチーム崩壊しかけていた横浜と今を想う - 所持雑感

その一か月前に最下位に相応しいと評していた時期に、諦めずに中継ぎをフル回転せずに自重していた指揮官が

 

残り半分も試合数残っている状況で仕掛けている状況。

8月の中旬から毎週のようにブルペンデーが頻発している状況でさらにタフな運用をする意図、心理、動機を考えると一ファンとして厳しさを痛感せざる終えないです。

 

それでも指揮官は諦めのコトバを言わないと思います。

しかし、その采配にみる動機を鑑みるに置かれた状況の厳しさを再認識させられています。

 

残り試合56試合。

ゲーム差7.5は一般に覆せない差です。

目先の一勝を意識するあまり後の勝敗を悪くする懸念のあるリスクの伴った采配を指揮官し始めています。

その賭けにも近いタフな運用が報われることを一ファンとして期待しています。

 

 

追記

オースティン、今永、平良らが一か月程度で復帰するかもですが、

現状、故障者が戻る前にシーズンの帰趨が決まるような状態です。

それ故に無理をしているともいえるのですが、その無理が愚策と評されるとただただ胸が痛く感じます。

確かに無理をチームはし始めているのですが、その無理をしている動機面、現状分析をすると別の側面が見えてきます。

 

無理な采配というだけで批判するのでなく(批判されるべき状況ですが)その無理が行われている背景を少しでも知って欲しい。

そう願う夜です。