危うい部分も内在しつつ、その意図について雑感  8/24雑感

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いろいろ突っ込み処がありますが

この手の結果論で語る礼さん記事は好きではないです。

 

なぜ?と記事で表題で表明するならもう少し深堀りして欲しいです。

 

まず、ワンアウト1塁でツーアウトにしてまで2塁に送ると言う行為自体が成功率低いです。

あまり見ないですよね。

そこにフォーカスしないで冴えた采配と評すると記事ネタ的に勿体ないです。

 

高校野球ではあるかもですがプロでは少なくなりました。

0対0で7回。

主力打者ソトに変えて代走を出す。

 

延長戦も視野に入れ始めた投手戦でツーアウトにしてまでランナー二塁に送り主力野手を下げる。

リスクある采配です。

これが昨夜は上手く行ったわけですが

これを采配論にして良いのか疑問です。

どちらかと言うと成功率低いリスクある差配を成功させたところに勢い、凄みがあるわけで

実際、凄いのです統計が教えてくれるようにかなり薄い成功率です。

 

表層だけみると勘働きのような話になります。

この勘が冴えているように感じるのは結果が出ている事でわかりますが

勘は勘であって上手く行かない場合もあります。

成功率低い故に定石ではないです。

 

裏を返すと、これが原因で負ける場合もあるわけで・・・

 

個人的には上手く行っても、行かなくてもこれが野球で良い部分もありますが(仕掛ける理由がある)

あまり見ない勝負手です。

 

好投する先発投手交代も睨んだ

0対0で切る手段としては非常に勝気な采配に属します。

因みに前半戦ならコラってしていた采配かな。

しかし後述しますが今は必然性あります。

それがマッチして選手も応える。

勢い。

う~ん凄い。

 

三浦監督を評し闘争心の強い厳しい差配をすると言う事ありますが勝気な采配多いです。

そして昨年も含めて大変、選手に厳しい。

だからピリッとするのですが優しい監督じゃないですよ。

故星野氏よりの監督さんと三浦監督を昨年記事で何度か評しています。

 

バント失敗を念頭に主力野手(ソト)を二塁に送ってから代走を出すような差配も多い中で

初手、神里代走。

攻撃的な差配です。

そして柴田が初球にバント。

神里の盗塁も待ちませんでした。

盗塁を念頭に入れさせることで揺さぶりかけても良い場面ですがしませんでした。

 

 

もうこの時点で三浦監督は仕掛けているわけです。

下位打線に向かう場面、ワンアウトで代走。

盗塁も仕掛けず(揺さぶりもしないで)、さっさツーアウトにしてまで送る。

これが機能しないケースが多いのは統計が教えてくれますが

 

リスクを負って仕掛けてます。

 

序で代打として横浜が切りうる最も良い野手。

伊藤を送ります。

ツーアウト、一点勝負ですから当然のように歩かせますよね。

記事では矢野の監督の敬遠策を批判気味に書いている感じですが

 

一点差勝負です。

そして件の記事の著者は代打を左の伊藤に対して右の嶺井か蛯名と読んだと書きますが

それこそ底が浅いと言うか

 

嶺井は三人目の捕手です。

この局面では切れません。そんな差配見た事ないです。

蛯名は左を以前ほどではないですが苦手にしています。

そして左腕伊藤は右を苦にしていない。

 

他の野手の成績は・・・ずらっと並ぶ打率.200を切る状況。

関根一択でしょうか?

ソトに代走を送り柴田に初球バントさせた時点でみえてる局面。

 

関根打てです。

 

関根は左に強い左打者。

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最近、いろいろあって左腕を苦にしない左打者多いですが

その理由は左腕の投げる外の攻防に対して左中間に流せるからです。

それが出来るから関根は一軍に残っています。

出来ないと今は一軍残れません。

強い打撃が必ずしも得意ではない左打者の標準装備になっています。

右投手相手では一方的に押されて(直球に弱い)打てませんが左相手なら打てる。

セの左腕は右投手ほどパワーp少ないですが阪神伊藤はご承知の通り技巧派左腕です。

 

記事の著者は矢野監督に代打関根は頭になかった場面と評していますが

矢野監督も三浦監督も、お互いに頭にあった場面でしょうか?

 

そしてランナー1,2塁にする事で流し方向の打球を封殺する。

左中間をしめ右中間が空く守備になり球種も直球系になる、なってしまう。

味付けで変化球あっても直球系がメインになる。

 

さて、そこで関根はどうしましょう?

なんですが

意表を突いた初球プッシュバント。

関根でアウトにするというより1,2塁走者をアウトにする事を念頭においた守備陣形でしたから二塁は後ろ気味に位置していたのは当然で

 

伊藤の直球は早いとは言えない。

遅いから引っ張るだろう。

そして関根はゴロが多く長打(長打率.292)が少ない。

左中間に寄せた守備で二塁は後ろに構えるとは思いますが。

右方向にゴロ打たれても一塁走者を二塁でアウトにする布陣です。

 

最悪、内野抜かれても外野で本塁で勝負できるような陣形を強いており

定石とも言える形で対応した阪神さんでした。

この場面相手が最も嫌がるのは外野を抜かれる事でしたが

 

その初球を関根はバントを仕掛けて成功させています。

相手と自分の特徴を理解し相手が何を意識、投げるか予測し待っていたわけです。

先の先。

先の記事でも書きましたが

相手を意識し先の先で仕掛けたわけです。

 

記事の著者は

「つなぐ」「粘る」と評していますが

 

関根も初球から仕掛けていますからね。

バントです。

これを【粘る】と評して良いのかわかりません。

決められる状況と考えてなかった点に関根の成長を覚えます。

相手も決められることを警戒していましたからね

出来る事をやる。

これがつなぐにもなっていますが桑が決めに行って本塁打打ってるので

違和感を覚えると言いますか

 

失敗しても褒めたい場面でしょうか?

これ結構、プレッシャーある場面でして主要打者、好投していた先発投手を下げて初球でプッシュバントです。

失敗していたら批判轟々だったとは思います。

昨年の四球アリ気(ねばりの野球)の打撃から随分変わったモノです。

 

三浦監督のリスクある采配に関根のリスクあるチャレンジ。

記事にもある通りベンチの指示は打てだったそうです。

次打者桑原は伊藤にあってなくベンチは関根に試合を決めてと考えていたと思いますが

相手を知り、己を知ったチャレンジでした。

 

この辺の駆け引きで思い出すのがヤクルトや巨人戦。

ヤクルト戦、ワンアウト満塁の場面、関根は強く進塁を意識し過ぎ初球変化球を引っかけて併殺打ってましたが

右中間にゴロを転がしたい。

それを避けるにはストレート系。

直球に弱いので前にポイント置く右に引っ張りたいから猶更。

そこに投じられる変化球。引っかけて終わり。

この手のやりとりを関根に限らず何度みたかですが・・・

(因みに横浜の捕手陣がこれ得意です。)

 

そりゃ強いわけです。

 

最近、相手の意図を読んで仕掛けてくる場合があり目を細めています。

主に選手がですが

この部分にベンチは介在し難いです。

臨機応変に応対しているように感じます。

 

石井コーチの指導効果って、そこかも?っと考えています。

 

ねばならないでやり過ぎると相手の術中に嵌り易いです。

昨年が特に酷く相手を見ない野球になったことでヤクルトさんらに弄ばれていましたが

 

その打破に徐々に自由裁量を与えてましてケースbyケースで仕掛けるようになってきます。

ツーアウトになったことで進塁打を意識しなくても良かった。

良かった故に相手バッテリーも打者は決め(打ち)に来ると思って、そんな配球をした。

横浜ベンチも決めに行く代打だった。

そして関根が普段苦手にしている押し気味の配球を阪神バッテリーは選択したのですが

 

関根は、そう思わなかった。

ここですかね。

 

最後は満塁で四球でも一点の場面。

満塁というのがあやで阪神バッテリーもカウント悪くしたくない中

 

ねばりの欠片もない上につなぎもなく

二球目の甘いファーストストライク(失投)を桑原が打ち(引っ張り)に行ってホームラン。

凡打なら批判されそうな場面ですが試合を決めるホームランを打っています。

この辺、三浦横浜らしくないので阪神さんも戸惑っているかもですが

ベースをラミレス時代に置きつつケースbyケースで一点を奪う野球で勝負を決めてます。

相手に弄ばれた以前と違い相手も的を絞り難い状況です。

 

この桑原も前半戦はねばりを意識するあまり打てませんでしたが

aaakkkaaa.hatenablog.com

 

この辺なんですよね。

最近、横浜がベース戦力良くなっている理由です。

関根も前半戦は逆方向にしか打球飛んでませんでしたが最近引っ張れてまして。

これは柴田にも言えますが

 

そんなわけで勝ちましたが

これを差配能力差と言って良いのかわかりません。

ましてや

ねばりなどと、アヤフヤフレーズで誤魔化して欲しくないです。

そもそも粘っていません。

横浜の四球増えていません。

 

チームとしては粘っていますが上手く行かないと淡白に映る打撃です。

そんな打撃が多くなるに従いホームランも出始めていますが

 

三浦横浜を語る媒体の力が弱く残念に感じています。

個人的には

監督が仕掛けているなかで濱口がベンチで手袋投げ捨てるのに苦笑しましたが

ソト下げた時点で濱口にまで回ったら代打だされるのは自然の流れです。

伊藤は歩かされる前提の作戦ですから濱口には代打が確定的なわけで

 

そういう所だぞ。濱口。

闘争心強いのは良いのですが回りも見てます。

チームが仕掛けている中察してください。

差配が上手く行かなかったらどう反応して良いのか・・・

敗戦原因になるリスクある差配を監督がしている以上、それに対応して欲しいです。

気持ちはわかりますよ、伊藤と投げ合いたかったわけですので。

 

 

さて、長々書きましたがメインの三浦監督の采配についてです。

まず、あの展開でソトを下げるのはあまり良い手とは言えません。

ましてツーアウトにしてまで二塁に送るなどリスクがあり過ぎて。。。もろ手を挙げて肯定的に捉える事など私には出来ないです。

 

じゃーなんで仕掛けたの?ですが

ここがポイントです。

今回に限るとリスクを負って仕掛けたい理由が三浦監督にあったとみています。

 

そもそも濱口は本人も続投したがったように球数少なく続投をさせても良かったわけです。

好投していた濱口に回る可能性が高い代打前提の差配をする時点で?なんですが

 

ここが今の三浦横浜のポイントです。

延長戦を視野に差配が出来なかった。

 

本来なら僅差ですので伊勢が準備していたかもですが

7回裏、入江が登板しています。

これも元々、準備していたと思いますが負けるにしても伊勢、エスコバーらを使わない形で試合終えたい。

同点なら7回入江、8回平田だったとは思いますが以前はここに負けていても伊勢、エスコバーでしたので

随分、差配も変わりました。(点入ったので8回にエスコバーになっています)

 

9回までに白黒つける勝ち方が今の横浜は必要だからだったからと考えています。

極力温存したい。

負けるなら早め

追いかけている以上、耐える采配(延長戦自体避けたい)を選択できません。

9月の大連戦も控えています。

 

勘働きが理由というより仕掛ける必然性が横浜側にあった感じです。

冴える采配(勘働き)と言うより冴えるマネージメントと私個人は評したいです。

 

裏を返せば焦りにも通じますが残り試合とゲーム差を考えると妥当な判断でしょうか?

 

もう行くしかなく、えいやっなわけですが

これが上手く行く事で勢いに乗ってる横浜です。

 

危うい部分も内在しつつ、仕掛ける必然性が追いかける横浜にはあり勝ち方も消耗しない形でしたい。

週末にはヤクルト戦控えていますし、そういう差配かな。

リスク内在しつつ仕掛けている横浜です。

冴えと言うよりする必要性がある。

必然性のようなモノを覚えつつ、この差配で勝ちきる。

凄い。

 

前哨戦で、この状態です。

週末のヤクルト三連戦はさぞかし濃密な戦いになるかと

これまで駆け引きであまりいいイメージないですが今の選手、監督なら高津監督といい勝負できるかもです。

 

捕手三人制を活かしつつ、何らか対策練ってるハズですから注目は村上封じですかね。

 

村上個人にフォーカスするのか、回り攻略に軸足を置くことで村上を孤立化し点にするか・・・

それを意識して高津監督、村上の孤立化を避ける為に打順を動かし始めていますが

 

この試合だけというより先々を感じるつばぜり合いを始めている感じです。

 

因みに前掛り気味になっているので

ちょっと間違うと大型連敗の原因にもなりかねません。

 

負ける原因になる危うい采配をラミレス同様し始めており

結果でないと三浦監督批判が出るかもですが

 

試合数が多かった前半戦と違い、試合数40試合を切り優勝が視野に入った今は行くしかなくリスクを負って勝負する必然性が横浜にあります。

 

後は

上手く行っても行かなくても

これが野球でしょうか?

 

先の記事のコメント返し後日します。

不満を覚える記事をみてつい。

 

三浦監督の良さに関してはシーズンオフに回したいです。

ここに着目している解説者は真中さんぐらいかもですが・・・

 

他の方々はつなぎやら、ねばりなどと評しそうでいやはや。