野球にリズム(流れ)はあるのでしょうか?
私個人はあると思っています。
空気とも言います。
士気(モチベーション)が上がるとも考えます。
(ベンチマークで重要な一つですよね。)
その熱投を呼び込んだ、空気です。
疲労がとれず下半身の踏ん張りが効かない結果、ボールは荒れ気味。
状態は最悪。
が、球場の、球場外のファンの後押しもあり、巨人の打者を打ち取っています。
一方で巨人の打者は球場の空気にのまれていたと感じます。
また、楽天野手陣の集中力もMAXだったでしょう。
(日本シリーズ最終戦、最終回という緊張より田中を助けたいと言う心情が優っていたと思います。)
その空気を私は流れと定義しておきたいです。
麻雀でも流れがあると思っていますが、その流れを引き寄せる方法は多々あります。
強い人と打っていると、流れの見極め(攻め時と、守り時)、そして、そのチャンスをつかむ力が強いと感じます。
流れが悪い時に、よく動く方が多いですが、野球も同じで、
普段ギャンブルプレイをしない監督がエンドランをしたり、動くことがあります。
それは流れを意識しているからと思っています。
記事で、
プロ野球で流れはあるのか?
http://www.iser.osaka-u.ac.jp/rcbe/kato.sympo2.pdf
について、自分なりに解説しましたが、
この空気という雰囲気。
ベンチ、球場、当事者同士の空気が悪くなったり、良くなったりする事で試合の流れが出来てきます。
ところで、
四死球、失策で出塁すると、試合の流れは悪くなるのでしょうか?
実は統計上、案外、悪くなってそうになく。
単打と、失策での出塁の価値は
wOBA = (0.72×(四球故意四球)+0.75×死球+0.90×単打+0.92×失策出塁+1.24×二塁打+1.56×三塁打+1.95×本塁打)/打席
その価値 0.92/0.9=1.02倍
統計的手法によって重みを付けていますので、失策=単打より価値が高そうですが、私たちが考えているほど、大きな影響は与えていない可能性がありそうです。
むろん、2%でも大きいと言えるかもしれませんが・・・
っと全データからは、そうみえます。
みえますが、
失策は明らかに流れが悪くなる行為です。
その流れが悪くなる行為が起きたにも関わらず、結果に与える影響が小さいのは、
流れを悪くした方も、悪くしないような技量が備わっているのかもしれません。
ボクシングのアウェー戦で、ホームと変わらぬ戦いをするボクサーがいますが、空気に動じないテクニックもあるのかもしれません。
流れを引き寄せたい側と、離したくない側の鬩ぎ合いがある以上、定説が見えにくくなっている可能性があります。
高校野球とプロ野球では、XR等の公式が変わってくると思いますが、精神的、技量的成熟度合なども影響しているかもしれませんね。
四死球の多い投手の援護率は?
打者を出さない投手の援護率は?
等々、分析しつつ、プロの現状をみていきたいと思います。
個人的な予測としては、全データからは相関はみえず(精神的に動揺する人、いない人、因数の相乗効果等々が関連する為)、
本来的には江夏の21球のような細かな解析が流れを評するのに向くのだと思います。
子どもは煩い(四死球等による出塁は面白くない)ですが、そういうものとして、プロの場合、多くは割り切っているのかもしれません。
煩い=集中力が乱される→プレイの質が低下する等 に対し、耐性が強い結果、ムラのない良い成績を残せる、残せるからプロになれる。
一般的に動揺すると考えられるような事例でも、プロの場合、集中力が乱されないケース(影響はあるが小さくしている)が、私たちが考えている以上に、多いのではないかと考えはています。