バントしたら、どうなる?を 単純に計算してみた

バント嫌いの皆さんに贈る、確率計算です。

シチュエーションは

ノーアウトランナー、一塁。

ここでバントするか、どうかです。

打率は

.250、.300、.300、.300、面倒なので全部.300(3割バッターにします)と続く打線です。

出塁率を考慮しない計算式なので、点が入り難いです)

まず、バント。

式を単純化する意味で、ヒット一本で帰ってくれると想定します。(実際は、そんな事はないですが)

また、ヒットは単打です。

長打を考慮すると、かなり点が入り易いのですが、単打のみで計算。

計算上、〇もしくわ●が5個(犠打の●除く)続くと1%を大きく切るので考慮に入れません。

併殺も考慮しません。

犠打があった場合、

最初の○一個で一点、追加点をあげる場合追加で+○x2必要としています。

以下、計算です。

犠打があった場合。

●〇〇〇〇  3点以上 確率0.0024

以下、略

●〇●●   1点 確率0.3x0.7x0.7=0.147

●〇〇●●  1点 確率0.3x0.3x0.7x0.7=0.044

●〇〇●〇● 2点 確率0.3x0.3x0.7x0.3x0.7=0.013

●〇●〇〇● 2点 確率=0.013

●〇●○●  1点 確立=0.044

●●〇●   1点 確率=0.147

●●〇〇●  1点 確率=0.044

●●〇〇〇● 2点 確率=0.013

●●〇〇〇〇 3点以上 確率=0.0017

以下、略

 

●●●    0点 確率0.7x0.7=0.49

0点で終わる可能性は49%

一点以上が入る可能性は51%(1-(0.7x0.7))

うち、一点以内で終わる可能性は全体の0.426→点が入っても0.426/0510=0.835 83.5%の可能性で1点以内で終了。

2点以上入る可能性は残り、1-(0.426+0.49)=0.084

2点以内で終わる可能性は0.026

残りが3点以上   0.058

一方、犠打をしない場合、

(1点目は〇が2個必要、2点目以降の場合、〇1個で追加点)

●●●    0点 =0.75x0.7x0.7=0.368

●●〇〇●  1点 =0.033

●●〇●   0点 =0.110

●〇●●   0点 =0.110

●〇●〇●  1点 =0.033

●〇〇●●  1点 =0.033

●〇〇〇○  3点以上=

●〇〇〇●● 2点 =0.01  

●〇〇〇●〇 3点以上=

●〇〇●〇● 2点 =0.01

●〇●○○● 2点 =0.01

〇●●●   0点 =0.092

〇●●〇●  1点 =0.031

〇●〇〇〇  3点以上=0.016

〇●○●○● 2点 =0.008

〇●○●○〇 3点以上=

○●○○   2点

以下・・・

○●●●   0点 =0.086

以下・・・

○○●●●  1点 =0.026

以下・・・

0点で終わる可能性は  0.67

1点以上が入る可能性は 0.33  

1点で終わる可能性 ≒0.156

2点以上入る可能性は≒0.174

得点期待まで計算をだしたかったのだが、疲れるので断念。

まとめると、

犠打をした場合、1点以上が入る可能性は51%と上昇するが、2点目以降が8.4%低く、総得点期待値を下げる。

一方、

強攻した場合、1点以上が入る可能性は33%と犠打をした場合と比べ劣るが、2点目以上が入る可能性が犠打をした場合と比べ2倍近くと、総得点期待値で上回る。

→3点以降になると、2倍では効かない確率論になります。

犠打した場合

総得点期待値の計算=0.426x1点+0.084x2点以上=0.594

総得点期待値の計算=0.156x1点+0.174x2点以上=0.504。。。。うん、3、4点も入る場合も含めて計算しないと期待値上回らないようです。

中途ですが1.5倍ぐらいかなぁ

         

で、実際のデータ

日本でも「脱バント」が浸透するか 日米野球比較5

スポーツライター 丹羽政善

冒頭は全データなので注意が必要です。→途中で2番打者バントの場合もデータ表記しています

最近、私が愛用するプログが、盛んに、セイバー(数字を理解していないと)を批判していますが、数字の表層(都合の良い数字だけ使用)だけ捉えますと、ミスリードを招きそうです。

状況判断が出来ていれば、バントは有効な戦術の一つというのが結論かと。

この記事でも、「バントは、必ずしも有効な戦術ではないんですよ」結んでいますが、有効な場面がある可能性を指摘しています。

また、統一球時代は、

統計による野球の攻撃戦略

重回帰分析,ロジスティック回帰分析,判別分析を用いて

これも注釈が必要ですが、

犠打前提の打線、もしくわ、低反発球等の影響もあるので(平均打率が.242)気をつけて読み込んで欲しです。

感覚で言うと、今回、犠打をする打者を.250(山○君想定)で計算していますが、

この数字が、.210程度まで低下すると、犠打が有効に機能する可能性があります。

って、

計算すればわかるんですが、今回、電卓で計算していまして、表計算でぼっと出せません。

残念。

仕事でも、表計算の式を、こうすれば良かったと思う事ありますが・・・、記事書いている間に趣旨が変わって来ていますね。

手抜きをしていますが、

犠打=どんな場合も良いでなく、状況に応じて使い分ける必要があるわけです。

但し、

数字に対する理解が低いと、犠打=悪と断じるような記事になってしまいますが、そんなわけでもないです。

一般的な概念として、

犠打を求められる打者にもよりますが味方がより多く失点する事が予想される場合、総得点期待値を下げる犠打は、分が悪い場合が多いです。

固定観念で犠打をして欲しくないですし、誤った数字の使い方で、犠打=有効でないと言うのもよして欲しいです。

後1点で勝利が決まるようなシチュエーションの場合、その犠打は有効に機能し易いです。

一点を奪う可能性が高いのは計算上言うまでもないです。

上記関係性から、

初回、犠打を各チームの主戦捕手が喜ぶのは大量失点を考えなくて済むというのがあるでしょう。

逆に終盤の切羽詰まった状況での犠打は割と嫌がります。

2番はゲームを動かせる打順

にて

DeNAの黒羽根利規は「展開によりますけど、序盤はバントをしてくれる方が楽です」と話し、西武の炭谷銀仁朗も、同じように「送りバントか強攻か、どっちがいいかというより、送りバントは(相手にバントを)させた方がいいと思います。警戒しすぎて、ボールが先行する方がもったいない」と語る通りです。

大量失点する事を想定して犠打を全くしないチームが、高校野球にもありますが、それは故なきことではないです。