統一球が導入された直後、一時的に減りましたがトレンドとしてはどんどん増えています。
うろ覚えですが牧歌的な野球だった80年代を底に三振数増えてまして方法論が変わって来ています。
この辺のズレが野球解説者並びにファンの誹謗中傷とも感じる批判に通じてまして。
現場との情報乖離にもなっています。
近々10年のセの三振数推移をみますと。
2007年5835
2008年5664
2009年5819
2010年5865
2011年統一球 5743
2012年5461
ツーシムなどの動くボールが有効だった時期です。このころは未だ今ほど奪三振能力必要ありませんでした。
低反発球を利用した打たせてとる投球術全盛の時代です。
一時的にですが球速(2005年以降で最も球速が遅かった年)が落ちたのが、この年前後です。
そして、この年が近年における三振数のボトムでもありました。
近年のトレンドでいいますと野球が二度変化していまして一度目が統一球。
そして、もう一つの波が球速の向上です。
このトレンドに対応できなかったのが原巨人(三連覇はしましたが)であり、中畑ベイスターズだったのは記事で書いている通りです。
参考記事
なぜ?横浜と広島で差がついたのか?検証シリーズ 打撃 強い打撃を志すと壊れる件について② - 所持雑感
そして、この2012年以降、球速が急ピッチで上がっていきます。
それに付随して増えたのが三振数。
関連記事
2013年5848
2014年5976
2015年6013
リーグで初めて三振数が6000を超えた年。
2016年6130
金本阪神が三振数の記録を作った年 強く振るの福作用。三振も奪いましたが野手も多くの三振を喫しています。おそらく初めてチーム三振数1100を超えた年でしょうか?
2017年6335
セの6球団すべてが1000以上の三振を喫した歴史的年。
2018年6302
低反発球が導入され打者が対応できなかった2012年。
ボールが前に飛ばずインプレーの打球の多くがアウトになった時代でした。
当時、打たせてとる投球術がトレンドであり統一球導入元年より、その特性を活かした投球術でインプレーのアウト率が高かったです。
結果、相対的に三振数は少なくなっています。
この年をボトムに基本基調として右肩上がりで三振数が増えています。
2018年に数としては停滞しましたがトレンドとしては今後も増えそうです。
じゃー、なんで増えたかというと、しつこいようですが球速向上。
上記、記事から引用しますと、
2014年のチーム別球速は139.2~142.9 平均141弱でした。
これが2018年なると142.3~145.6 平均144弱。
ほんの数年前までの最速142.9(日ハム)が今は当たり前なんですよね。
ほんの数年前まで早い方に分類されていたチームの平均球速が今は遅い方に分類されます。
この球速の向上。
にありますように、
2014年のNPB全体のストレート平均球速は141.7キロ。2005年は140.7キロだったので、この10年間で1キロ上昇しました。
だったわけですが、
この上昇速度が2014年を基準年とするなら昔の7.5倍になったとでも思って欲しいです。
その結果が何が起きたかというと、
スピードの真価は、奪三振につながりやすいことです。スピードが上がるほど三振割合(三振÷打席数)が上昇し、打率の低さに直結しています。
っという話になります。
結果、見て分かります通り右肩上がりで三振数が増える事になりました。
様々、記事書いてますが球速上がりますと振りまけ易くなりポイントを前に出されて選球眼が悪くなるわけです。
参考記事
相手打者の選球を悪くさせ、その直球と軸となる変化球(三振を奪える勝負球)を持っていた東が活躍したのは今のトレンド的に必然ともいえる状態でした。
東に限らず活躍するローテション投手の多くが高い奪三振能力を誇っています。
そして、その数字の重み。
より引用
【歴代通算奪三振率トップ5】
1位 杉内俊哉 <9.28> 2156個 2091回1/3
2位 石井一久 <8.84> 2115個 2153回1/3
3位 江夏 豊 <8.41> 2987個 3196回
4位 川口和久 <7.81> 2092個 2410回
5位 工藤公康 <7.71> 2859個 3336回2/3
実は歴代4位の川口が記録した数字より2014年以降に阪神が記録し続けているチーム奪三振率の方が今は高いんですよね。
(;'∀')
川口が今の基準で言うとチーム平均ぐらいなわけです。
東も9を優に超えますし新人時代の濱口などは10を超えましたが奪三振能力が重要視されていきています。
その三振を奪える能力を支えるバックボーンが球速。
この球速がないと中日若松ではないですが活躍しにくいです。
中日大野もフェードアウト気味ですが今、基準で言いますと球速が遅いですかね。
球速が総てではないのですが今までの感覚で放ると打たれちゃうわけです。
投手側に対応し打者側も生き残る為に対応してきています。
そして、
2014年当時、びっくりして書いた記事が以下でした。
実は強かった阪神(数字的にはプロ野球記録を更新していたかも) - 所持雑感
8を超えるようなチームが現れるとは思いませんでしたが今は、それに準ずる数字を各球団が記録し始めています。
奪三振率は年代が上がれば上がるほど高くなっています。
工藤や川口らはトップ10から遠からず脱落するでしょう。
これも時代でしょうか?
故に必要とされる技術も、考え方も変わってくるわけです。
ラミレスのやっている事には理由があるんですね。
その理由、動機を考えて欲しいです。
そして、
その現状に対する対応も始まってまして トレンドを読みにくい状況です。
私の知らない数字を基に各打者、投手、チームが対策しているようです。
結果、現場と私たちの情報格差は開く一方です。
啓蒙活動すべき横浜の野球解説者並びにライターのレベルが低いから仕方ないで部分もありますが少しは考えて欲しいと思います。
リスペクトの欠ける記事、コメントが多いですが・・・
過去と今では環境違います。
解説者の多くが現役時代の体験に縛られ過ぎ多くズレが生じています。
90年代に活躍し間が空いた選手がコーチに復帰すると、その多くがやらかしますがさてはて。
1990年代は試合数補正(130試合数を144試合換算して計算)をいれると4800ぐらいでした。
この数字のインパクト分かりますかね。
今は、あの時代との比較で三振を喫し易い環境にあります。
柴田のようなタイプが昔との比較で活躍しにくい原因の一つでもあります。
当時基準で三振が多いと言われた川口が今では普通ぐらいなわけですから、そりゃ技術要件もカウントに対する考え方(強調しておきます)も変わります。
レイバック症候群と言われる日本特有の故障も、ある時期以降に増えました。
ピッチャー振りかぶって第一球なんて時代が主流だった、あの時代。
今は振りかぶらないです。
盗塁数が減った理由でもありますが、いろいろ理由あります。
揺さぶりが効きにくくなってきていますね。
ラミレスを強く批判している人たちに共通する認識、印象ですが昔は、それが正解だった事です。
でも、今は違うわけです。