チームOPSの差分でみると今期、横浜はヤクルトに比肩する戦力がありました。
走塁能力で両チームで差があり、その走塁能力をみれてないチームOPSでは限界ありますが
それでも相関0.9ほどありWARの0.93(最近、手直しているのでより相関近づいているかもですが)には負けますが近い相関があります。
チームWARでゲーム差+4弱ほどの差があったかもと類推していますが数字知らないのでチームOPSを使用します。
そんなチームOPS-被OPSの差分でヤクルトと横浜の差はわずか0.001。
ヤクルトチームOPS0.728-被OPS0.722=+0.006
横浜チームOPS0.686-被OPS0.681=+0.005
チームOPSと被OPS、個々で期待される得点相関は0.95ほどありズレは上下にあって±2.5%ほど。
差分でみた得失点相関で見ると0.90の数字となります。
2021年に、この下限を記録したチームがあり
それが横浜で、その逆がヤクルトさんでした。
その数字の性質上、誰かが非効率を極めないと期待得失点のブレが産まれません。
故に、大きな差が産まれなかったのですが近年大きな差になっています。
戦力(インプット)を運用する事で得られる得失点(アウトプット)をセイバーでは運不運で解しますが
±5%となると10%ほどの差が出てまして。
運不運とも言い難い状況です。
戦力運用自体模倣可能ですから、一般的にここまで差がでません。
でないので過去は±2.5%ぐらいで収まっていましたが異質な状況に感じています。
参考記事
OPSの差分で0.001というのは得失点で+3あるかどうかです。
ほぼないというレベルでしたが優勝できませんでした。
そしてゲーム差で8と大きな差をつけられています。
原因は?2点あると分析しており
チーム首脳陣が今期発した言葉。
『2,3年我慢して欲しい』に象徴される今期の位置づけの差。
優勝を大目標にシーズンインしていたチームと2,3年後を意識していたチームでは得られる結果に違いが出やすいです。
チームが今期を目標にしてなかった事にはイロイロ彼らなりの事情があります。
シーズン中に試合前の全体練習を課したり、牧の2塁でのフルイニング出場。
目線が短期でなく勝つ事以外を目的にシーズンを送っていた横浜です。
目の前の一勝でなく先々の勝利。
だから今を我慢してくださいとチーム首脳陣が呼びかけていたわけです。
昨年のドラフト総括でも書きましたが大卒投手も含め2~3年後の選手達に感じ今年の選手に感じませんでした。
主力野手、投手の年齢見て分かる通り横浜は世代交代期に横浜入っています。
入ってるが故に次世代を意識したドラフトになるのですがこの辺はしょうがないですかね。
一方で昨年あれだけチーム方針に振り回されていたにも関わらずチームは強かったです。
その強さを全面に出せば勝てると思ったんですが・・・
昨オフの宮崎らの契約をみると優勝を意識してなかったわけじゃないとは思いますがもう少しでした。
参考記事
因みに
宮崎残留に失敗しますと今期がピークになりかねない部分あります。
今期、本当は強かったです。
っと評していましたが
結果的に宮崎不在ですと2021年がチーム戦力トップだったかもしれず・・・
これが今の横浜の難しさであり編成が中長期的な視点に軸足を置いている理由と推察しています。
チームOPSの差分+0.006で優勝しちゃうような状況です。
昨季に引き続き混戦と言って良く新戦力次第でリーグの状況が大きく変わりそうです。
そして横浜が優勝を逃した理由の2つめ。
高津ヤクルトの戦力運用が上手過ぎました。
今期の三浦横浜自体、投打で統計上の下限を突き抜けた昨年と違い一部の数字でプラスを記録しており、
ピタゴラス勝率でみた数字で特に大きな利得をあげていますが
その上が今期の高津ヤクルトです。
高津ヤクルトはピタゴラス勝率でなくチーム成績でみた期待得失点で大きなプラスを記録している可能性あります。
5月中におかしいと記事で書いてましたが
凄かったですね。
まさか二年連続でこんなアウトプットを出すとは思いませんでした。
その陰で酷いアウトプットを出している球団がいるわけですが・・・
過去10年でみると戦力外をセで最も獲得している球団がヤクルトです。
過去10年で最も最下位になった回数が多いのもヤクルトさん。
育成上手く行ってなく層が薄いです。
コアとなる選手育成には定評ありますが厚みになってなくアクシデントに弱いです。
そんなヤクルトを2年連続で優勝に導いたわけですが
おそらく昨年に引き続き過去70サンプル弱で1位に近い結果を出しているかもです。
参考記事
インプット(選手個人成績)に対するアウトプット(得失点)が今期も優秀でした。
2年連続で上位にランクインしますが
こんな監督さんいません。
情報の非対称。
昭和王道野球と、その先に進んでいる球団で戦力運用に差が出ている感じです。
データ集積と分析、対応が近年凄いと感じています。
野球をデータ(統計、セイバー)でなく科学(因果)で分析し始めていますが
新時代でしょうか?
故に、育成が各チーム滞り気味なのかもしれませんね。
良い記事、見つからないですが
取り合えずで
統計から分析するのと科学的根拠を元に分析するのでは答えが変わる可能性があり最近の野球の指導分析は科学的側面で分析するようになってきていますでしょうか?
統計と開発に関わっている人だと直感でわかると思うのですが
所謂、統計は雑多過ぎまして因果ではないです。
疑似相関と言われる誤りを導いてしまう場合ありまして注意が必要です。
最近はビッグデータ全盛で統計から何かを見出すような技術がもてはやされ始めていますが本来は科学(因果)が主体。
統計は補完資料です。
結果、地頭の良さが求められ始めていて、この辺が大卒、社会人経由(入団時24歳)の選手が活躍する理由かもです。
横浜宮崎、大貫・・・阪神の伊藤、中野、西武源田(他たくさん)らがそうですが
高卒、大卒でドラフトにかからず社会人に入って評価をあげてドラフト指名される選手が過去との比較で近年活躍しています。
時代を覚えます。
引用
「真っすぐのキレ自体は、ルーキーの時(2016年)が一番良かったと思いますが、当時は何も考えずに投げていた。今は体の使い方がわかってきましたし、それを言語化できるところが強みだと思います」
この言語化できる能力と言うのが地頭の良さの証明かもしれません。
昔はここまで言語化しなくても良かったのかもしれませんが
尚、
あの戦力運用結果で三浦監督を評し名将になるかもしれないと評していましたが
ここが今オフの連載記事の終着点予定です。
改めて言語化していきます。
この理由があるから今期の横浜の躍進、昨年の低迷は三浦監督によるところも大ですがV字回復に繋がったと考えています。
得失点期待値でみると-5ぐらいでホボ5割の成績を期待できましたが昨年は大きく負け越しています。
今期は+0.005で あの勝率です。
そして本来プラスを記録すべき得失点で-37。
得失点で+を記録するべきチーム成績でしたが大きなマイナスを記録しています。
にも関わらず、この得失点で2位、勝率.518。
今期は昨季よりプラスが多いですが得失点-37。
期待得失点とのズレが-45ほどありチーム首脳陣の言う、後2,3年待ってくださいの原因だったかもですね。